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考えられるリスク

交通事故や労働災害など、睡眠時無呼吸症候群の症状が日常生活に及ぼすリスクをまとめました。実際に起きた事故の例や、根本的な治療に必要となる「睡眠の質」についても触れています。

無呼吸症候群の症状と、さまざまなリスク

睡眠時無呼吸症候群には、日常生活におけるさまざまなリスクがつきまといます。考えられるリスクについて、詳しく解説していきます。

交通事故

睡眠時無呼吸症候群の方は、健常者よりも交通事故を引き起こす確率が2~7倍も高くなっています。睡眠中に脳を十分に休ませることができないため、日中に激しい眠気に襲われることもしばしば。しかも、その眠気はたとえ運転中であったとしても、何の前触れもなく襲ってくるのです。

無呼吸症候群による交通事故が多発したため、2003年からは運転免許の取得・書き換え時に眠気のアンケート調査を実施。無呼吸症候群の方は自分がそれであると気づいていないケースもあるため、適切な検査による早期発見・早期治療の促進が急務となっています。

ここに、過去に起きた無呼吸症候群が原因とされる交通・運輸事故の事例を挙げてみます。これはほんの一部であり、発覚していないものを含めるとかなりの数にのぼるとされています。

2003年2月(岡山) 山陽新幹線の運転士が居眠りしたまま運転、事故発生。その後、運転士は無呼吸症候群であると診断されました。ケガ人はなし。
2005年11月(滋賀) 名神高速道路にて、パンクのため低速走行していたワゴン車に大型トラックが衝突。多重事故が発生し、7人が死傷しました。運転手は重度の無呼吸症候群と診断されていたことが判明。
2009年10月(熊本) 船長の居眠りで漁船が岩場に衝突し、釣り客2名が死傷。検査により、船長は中等度の無呼吸症候群であると診断されました。
2012年4月(群馬) 関越自動車道にてツアーバスが防音壁に衝突、乗客45名が死傷。運転手は居眠りをしており、無呼吸症候群の症状が確認されました。

労働災害

工事現場での作業中・大事な会議や商談中など、どんなときでも眠気は襲ってくるため、労働災害が起きやすくなります。思わぬ事故や生産性の低下、自身の信頼性にも関わるため、早急な対応が必要とされます。

とくに、工事や建設現場などでの事故は、自分だけでなく他人を巻き込む可能性があるので注意が必要です。

必要なのは「無呼吸の改善」ではなく「睡眠の質の向上」

睡眠時無呼吸症候群の治療は「無呼吸を改善」するだけでなく、「睡眠の質を向上」させることが大切です。無呼吸症候群の患者は、眠っているつもりでも実はぐっすり眠れていないもの。無呼吸が起きているということは、あなたの睡眠の質が低下しているということなのです。

一般的な治療に用いられているCPAP装置は無呼吸状態を防いでくれますが、鼻マスクやヘッドギア装着の不快感から、睡眠の質を向上させるまでには至らないようです(個人差あり)。

無呼吸症候群を治療できるのはCPAPだけではないので、他の治療法のことをよく知り、自分に合った方法を選ぶようにしましょう。治療はもちろん大切ですが、本当に大切なのは「睡眠の質」を高めることだと心得てください。

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